2024中学受験本番を見て思うこと

2024年の中学受験もいよいよ終焉に向かいつつあります。


娘が本番を迎えるのは2年後になりますが、どんな気持ちで本番を迎えるのかと思うと今の段階からそわそわします(笑)私自身中学受験・大学受験と受験本番を体験してきました。本番当日の特殊な雰囲気は今でも覚えています。当事者としては「もうやるしかない」という感じでやっていましたが、親としての受験本番はまた違った感覚なんだろうなと思っています。おそらく受験をするのが私ではないので、運命の行き先を見守る事しかできない事からくる歯がゆさみたいなものもあるのかなと思います。

SNSをのぞいてみると、そこは悲喜こもごもの世界が広がっています。想定通りにうまくいった家庭、うまくいかなかった家庭、奇跡がおきた家庭、思わぬ絶望に見舞われた家庭、それはそれは家庭ごとに壮大なドラマが発生しています。我が家も2年後は先人が体験してきたようなドラマが待っているんだと思っています。

一つ思ったことがあります。それは受験本番においてはそれまでのプロセスはすべて吹き飛んでしまうという事です。受験というのは点数で比較される極めて平等な世界です。その学校に入学するだけの学力があるかどうかを点数で数値化し、一定の点数以上獲得できれば学力があるとみなされ、入学が許可されます。つまり、それまでどのような成績の推移をしてきたかというのは一瞬にしてどうでもよくなってしまうくらいのイベントだと思っています。受験当日に「自分はずっと最上位クラスに居続けた」と自慢したところで何か意味があるでしょうか?たった1回の試験で一定以上の点数が取れるかどうか、そこだけで判断されてしまうのです。人というのは基本的に「現在」で評価されます。例えば中学入学後であれば小学校時代の偏差値推移、大学入学後であれば在籍した高校、社会人であれば出身大学なんてのは極論をするとどうでもいい話になります。もちろん、日本は学歴社会である側面もありますので、社会に出た後でどこの大学出身かというのは一定の価値を持ちますが、それでも圧倒的に重要なのは「今その瞬間」にその人物がどのような人となりなのか、仕事ができるのかで評価されます。ミクロな視点で見れば、どこの大学を出ていようが(大学卒だろうが高卒だろうが)、人となり・仕事のパフォーマンスが良ければ評価されるのです。中学入学後であれば、小学校時代サピックスでずっとα1だったかどうかなんてのは何の価値も持たないというのは容易に想像ができるのではないかと思います。

だいぶ回りくどい話になりましたが要は何が言いたいかというと、今現在のクラスの上げ下げに一喜一憂するというのはやはり極めて些細なことであり、特に我々親には長期的な視点が求められることです。娘は今週からサピックスのアルファクラスで5年生のカリキュラムをスタートさせます。しかし、アルファクラスなのか何なのかというのは正直私には何の関心もない話です。世間的には「どうやったらサピックスのアルファクラスになれるのか」「アルファ最上位を維持する方法」のような議論が見られますが、小4の一年間を見てきて思うのは親が気にするべきなのはそこじゃないという事です。

では私は何に一番関心を持っているかというと、娘の「自立」です。中学受験期は10歳~12歳と子供が精神的に大きな変貌を遂げる過渡期に大きくかぶります。正直タイミングとしては微妙すぎます(笑)でもそれが社会システムに組み込まれている以上そこに反旗を振りかざしても意味がありません。そうではなく少しでもポジティブにとらえようとするのであれば、中学受験というイベント自体が娘に少しでも「自立」を促すようにできればと思っています。「自立」というのはやや抽象的な単語なので、もう少し具体的に落とし込むと「自分を客観視できるようになる」ということです。「自分はどういう人間なのか」「自分は今何を知っていて、何を知らないのか?」「昨日の自分よりも一歩成長するためにはどうしたらいいのか?」そんなことをしっかり考え、実践できるようになれば私として中学受験をさせた甲斐があったと実感できるのではないかと思います。同時に娘にこれらのことができるようになってもらいたいというのが私の一番の関心事であり願いなわけです。そうした「自立」の基礎を築くきっかけとして中学受験を利用したいと考えています。

私は今、日々試行錯誤しています。おそらく試行錯誤の程度で言えば1年前とは比較にならないと思います。それは娘が変貌し始めているからです。1年前の娘より複雑になっているからです。正直なかなかうまくいきません。それでも娘が自立できるように粘り強くやっていきたいと思います。

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