サピックスとの付き合い方(小4夏時点)

娘は小2の頃からサピックスに通っています。今小4ですので、サピックス歴でいうと2年半くらいです。
低学年からの通塾についてたまに議論を呼んでいますが、個人的には各家庭の好きにすればいいんじゃないかと思っています。さほど利益もなければ大した弊害も感じていません。
我が家も小3くらいまでは本当に学習自体に興味を持ってほしいのと、学習習慣を持ってもらいたいくらいのノリでやっていました。「中学受験のためだ!!!」なんて気合も特にありませんでした。したがって、低学年の通塾についてはサピックスという塾について深く考えることもありませんでした。

一方で、小4になり徐々に親として中学受験を意識し始めたくらいからサピックスの位置づけについて考えるようになりました。「私は何に対してあの高額な塾代を支払っているのだろうか?」時折そんなことを考えます。小4が半年過ぎた今、ある程度頭の中が整理できているつもりです。結論から言うと「優良なテキスト及び副教材と同じ志を持つ子供達からの刺激」です。もちろん私と異なる意見を持つ家庭もあるでしょう。一つのモノに対する価値の感じ方はひとそれぞれですので、千差万別であるべきです。「サピックスに通う事で勉強ができるようになってほしい」というのは正直全く感じていないというのが本音です。「学力向上のサポートの主体は家庭学習にあり。」と考えているからです。

これまで半年間の通塾を通して授業の中だけで娘が何かを習得してきたという記憶はあまりありません。この半年で娘はα上位・中位・下位・アルファベット上位クラスを経験してきましたが、この点はどこのクラスでも共通しています。先生の教務力がクラスが落ちると落ちてくるという実感もありません。(授業中にこなしてくる範囲は当然違いますが。)どの層をとってもある程度粒のそろった教務力なのではないかと思います。我が家では、サピックスから返ってくるたびにもらってくるその単元のテキストを毎回一から学習して家で定着をさせていくというのが基本サイクルでした。(算数だけは先取りしていますので、できる問題とできない問題を仕分ける問題演習の場として使っています。)他の塾に通塾させたことがないので、他の塾がどんな感じなのかは分からないですが、分からない箇所を先生に丁寧に教えてもらったりするような体験はこれまでのところ一切ありません。一度だけ授業後の質問教室を使ってみたことがあったのですが、あまり使い物にならなそうなので使うのはやめました。サピックスは先生もコロコロ変わりますので私は娘がどの先生に教わっているかも知りませんし、娘も先生の名前を知っていたり知らなかったりという感じです。したがって、「この最高の教材を活かすも殺すもあなた次第です。あとは頑張って生き残ってください。」というメッセージをサピックスという塾から受け取っているような感覚です。大規模校だからかもしれないですが、非常にドライな塾です。

私の印象では、「通塾のみで学力を上げたい」層にはサピックスという塾はまったく合わないというか、むしろ非常に危険な塾であると思っています。このことは他のブログや記事でもよく書かれていますが、子供の学習進捗に対するフォローは一切ありません。つまり、塾だけ通っている状態だとほとんど学力が上がりません。サピックスから帰宅してからが学力向上の本番がスタートするからです。最近サピックスからグノーブルに子供が流れているのもここら辺に期待外れ感を抱いた家庭が一定数いるのが背景だと考えています。(グノはグノで結構学習が大変だという話も聞きます。)

サピックスの教材が最高なのは言うまでもありません。全クラス共通のテキストを使いますので、出来不出来の差が大きすぎる算数はちょっと雑さを感じますが、基礎トレ・国語・理科・社会は本当に本当に素晴らしい教材です。マンスリーや組み分けテストの内容も秀逸です。特に国語と理科はサピックス以上のクオリティを提供できる教材は無いと確信しています。これを定着させたら確かに高いレベルまで学力を引き上げられるのは納得できます。ただし、生かすも殺すも家庭学習次第です。つまり親にもそれなりの努力が求められます。小4の時点で完全自走できる神童を除き、基本的にはある程度の伴走は必要でしょうから、分からない部分があると親として解決の手助けをすることが求められます。そこを個別指導に求めるという方法もあります。私はできる限り重課金なんてしたくないと考えていますので、私なりに子供の学習サポートができるような準備をしています。正直「子供の受験にこんなに仕事以外の時間を削られるのか!!」なんて思ったこともありましたが、既に腹をくくりましたのでもう何も感じません(笑)

また、同じ年のサピ生からも刺激をもらえることは魅力に感じています。サピックスはクラスがしょっちゅう変わりますので特定の子とずっと同じクラスになることはほぼあり得ず、毎回毎回新しいキャラクターとの出会いがあります。「クラスにこんな変わった子がいるんだー。」とか「今日の算数全問正解だった子がいるんだよ!」という話を娘からいつも聞かされます。それくらい他の子から刺激をもらってくるんだと思っています。これは家庭学習では絶対に提供できません。小学校生活もそうですが、子供の人格は他の子供からのさまざまな影響によって磨かれる部分も大いにありますので、このような人的な環境提供というのも私がサピックスに感じている価値の一つです。

このように私がサピックスに現時点でどのような価値を感じているか書き留めました。一言でいうと「サピックスをてこに、レバレッジを効かせて学力向上させたい」というスタンスですので、サピックスに対しては一定の距離感を持っており、私的にはサピックスのドライさが非常に心地いいと感じています。

まだ小4が始まって半年ですので、学年が上がってくるとサピックスが提供する価値も変わってくるのかもしれません。今はドライな感じですが、もしかしたら丁寧な進路相談になってくれるのかもしれませんし、全く分かりません。ここについては不定期に私の感覚をアップデートしていきたいと思います。

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