「何を体験してきたか」が子供の知識に深みを持たせる。
「サピックスの社会は非常に難しい」とよく耳にします。4年生のカリキュラムがスタートする前、私は相当身構えていたのを覚えています。だからこそ「白地図トレーニング」を小3の秋以降から1周させて早いうちから準備を整えておきました。今振り返ってみると、白地図トレーニングの先回りは不要だったと思っています。社会は算数と違って先取学習する意味は余りないというのが現時点での実感です。それよりも毎週毎週の単元をしっかり覚え・理解していくことの方がよほど大切だと思いました。その上で実際にマンスリーや組み分けテストの問題が難しいかどうかと聞かれると、「難しくはない(今のところは)」です。出題のされ方にはきちんとテキストを理解しているかどうかを問うための巧みな工夫が施されてはいますが、それでもテキストをしっかり読み込み、地図を見たり、白地図トレーニングをしっかり復習すれば全く問題ないと思いました。「こんなの絶対に知らないよ!」というような難問は殆どと言ってよいほど出題されませんでした。(正直、そんな問題出されてもこの先何の役にも立たないのではないでしょうか。)
先ほど先取り学習は不要だと思うと言いましたが、一方でこれはやってほいた方が良いというものがあります。それは「実体験」です。娘にはこれまで時間があれば徹底的に日本各地の色々な場所に連れていくことを意識しました。去年・今年だけでも長崎県・佐賀県・島根県・鳥取県・高知県・香川県・愛媛県・徳島県・兵庫県・大阪府・京都府・三重県・愛知県・静岡県・長野県・群馬県・栃木県・茨木県・埼玉県・千葉県・神奈川県・北海道(居住の東京都は除く)に連れていきました。その土地その土地の郷土料理を食し、博物館・美術館・その他観光資源に触れてきました。これは今振り返っても絶対に良かったと思っています。「あーあそこ行ったよね」というのは本当に重要です。もちろんYoutubeやインターネットでその土地の動画や画像を見ることはできます。しかし、その場の空気感は絶対に味わう事は出来ません。一つ一つの体験が娘の血肉になっていることが明らかに分かります。逆に幼稚園や小学校低学年に体験したことは意外に忘れてしまっていたりするので、早すぎる実体験というのはどうなのかなと思ったりもします。
このブログを書き始めてからは体験一つ一つを記録していたりしますが、今振り返って「これは本当に体験させておいてよかった」と思えるものがあります。それは「製鉄所の見学」です。今年娘とJFEスチールの製鉄所見学をしました。
鉄鉱石を高炉で溶かし、鉄板にする過程をものすごい熱風と共に体験しました。「製鉄ビジネス」というのは産業の根幹です。「鉄はどうやってできるのか」「製鉄ビジネスはどのように成り立っているのか」をイメージできるようになったことは今物凄い役に立っていると実感しています。このように、一つ一つの実体験が座学の数十倍・数百倍の効果を子供にもたらすことは間違いないと思っています。しかし、こんな悠長にあちこち旅したり体験させてあげられるのも後数か月だと思っています。小5の夏以降にギアをあげていく段階になったら、おそらく無理でしょう。したがって、小3,4,5(前半)が実体験の勝負のタイミングだと思っています。その期間にできる限りたくさんの体験をさせてあげるのが重要だと思いました。
ところで、サピックスのカリキュラムをみて思ったのですが、今やっている地理はあと半年程で終わります。地理が終わると半年で日本史を一気にやります。正直恐ろしいスピードです。以前にもブログで書いた通り、社会においても小5カリキュラムがスタートする前に今一度これまでの知識を総復習させ、地理の基礎固めを徹底的にさせたいと思っています。今サピックスでは産業別の学習に入っています。これが一通り終わるともう一周地理をスパイラルで学習して地理が終了となります。日本史は地理とはまた別の観点が必要となりますが、その土地その土地がどんな地形なのか、どんな文化なのかをしっかり理解しておくことは日本史の理解を手助けしてくれます。したがって地理の基礎がしっかりしていると日本史がスムーズに頭に入ってくるわけです。社会の学習は「大きいフレームワークの理解→細かい知識の整理」という順番で学習するのが鉄則です。日本史の場合「時代」という大きなフレームワークをまず理解する必要がありますが、一方で「場所」という大きなフレームワークも理解しておく必要があります。その際地理の基礎力がものを言います。
というわけで娘と一緒にいろいろ体験できるのも後ちょっとです。ギリギリまでたくさん体験させてあげたいと思います。
本日もお読みいただきましてありがとうございます。
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二児の父様
はじめまして。コメントいただきまして誠にありがとうございます。大変励みになります。
娘を近くで見る限りはやはり学んだ事と体験したことがリンクしたときに体験が強烈に頭に刻まれるような気がしています。(座学→体験の流れ)そういう意味では、体験にも「旬の時期」というものがあるのかなというのが率直な感想です。いずれにせよ本当に手探りで日々進んでいますので、何が正しいかもわからないのですが、リアルな記録を発信していきたいと思っています。お互い子育て頑張りましょう!