サピックス小5の夏期講習はもう計算練習に付き合ってくれない

「この夏は計算練習は想定していません。」
先日サピックス算数科の先生からこんな発言がありました。つまり、「まだ計算力に自信がないのであれば家庭学習でなんとかしてよね。まぁ、この時点で計算力に自信がないなんてないと思いますけど。」ということです。

サピックスでは計算練習のために毎週「計算力コンテスト」と呼ばれる項目がテキストに組み込まれています。小4の時は1週間に50問。小5の時は10問×4回分です。これが結構秀逸な問題構成になっていて、いわゆる「入試の為の計算トレーニング」が積める仕組みになっています。ちなみにですが、私は計算問題は大きく分けて「生きた計算問題」と「死んだ計算問題」の2種類に大別できると思っています。「生きた計算問題」とは入試問題への対応力を高めるような実践的な計算問題です。一方で「死んだ計算問題」とは計算負荷が高いだけの実用性のない計算問題です。学習塾で提供される計算問題は基本的に前者が多いと思います。日能研の「計算マスター」も非常に良い問題集で、我が家も大変お世話になりました。一方で公文の算数は後者です。公文の特性上仕方がないのですが、特定の計算技術のみひたすら繰り返します。しかも結構大変。。。中学受験にはそこまで役に立ちませんが、少なくとも学習習慣は身につきます。

算数には「分数」と「小数」という概念があります。どちらも整数以外の数字を表現するための手法です。これは私個人の考え方なのですが、算数でも数学でも圧倒的に小数よりも分数の方が重要だと思っています。なぜならば分数の方が圧倒的に物事をシンプルに考えることができるからです。分数は整数で表現できます。人間は小数よりも整数の方が圧倒的に理解力が上がります。分かりやすいからです。例えば、3÷7という計算をすることを想定してみます。普通に筆算で割ってみたくなります。割ってもなかなか割り切れるところにたどり着けません。一方で、「3/7」としてしまえばそこで終了です。中学受験の算数でもそうですが、割り切れる答えにならないこともたくさんあります。「割り切れるか分からないけどとりあえず筆算で突き進んでみて、結局割り切れないときの絶望感」は絶大です。心を折られます。その点分数は約分できるかどうかしか考える必要がありませんので、「小数で答えなさい」と言われない限りは分数のままで答える方が基本的には楽なのです。数学においても分数の考え方は非常に重宝します。しかも小学生と違ってわざわざ帯分数にする必要もなくなってきますので、さらに楽になります。

そんなわけで、娘には計算問題を特段の指定がない限りは分数処理させることをお勧めしています。娘の分数処理を日頃見ていて思うのは「約分が丁寧すぎる」という問題です。丁寧に約分すること自体は問題ありません。しかし、制限時間があるということを前提とする場合問題が出てきます。分数処理に時間がかかるからです。例えば「375/925」という分数がある場合、これを約分しようとすると私ならまず25で約分するでしょう。下2桁が25の倍数であれば25で割るというのがセオリーですが、娘の場合は5で割ることを2回繰り返します。これが積み重なるとタイムロスに繋がりますし、計算回数が多ければ多いほど途中でミスを犯すリスクは高まります。丁寧に素因数で分解するのは筋の悪い話ではないですが、実践の場では推奨されません。そうしたところに未だ計算力の甘さが残っていると私は見ています。

この夏サピックスとしては計算力アップのためのサポートはしないということなので、毎日ちょっとずつそうしたテクニックを磨けるようなトレーニングを副教材として導入しようかと考えています。


今のところ念頭に置いているのはこれです。何年も前に購入していたのですが、今は一度も使わずに本棚で眠っています。いよいよ出番です(笑)

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