娘の算数の勉強をみていて感じること
今サピックスの算数では割合の単元に差し掛かっています。シンプルな割合の計算から入り、相当算、売買損益算、食塩水計算ときました。高学年で学習する算数の中でも考え方の基礎になる非常に重要な内容です。以前やっていたP算数オンラインではだいぶ前に学習していた内容ですが、娘はどうやら8割がた忘れているようです(笑)
割合の単元に入り、娘の理解速度がやや遅くなったのを感じています。なぜそう感じたかというと、その週の単元の問題をスラスラ解けるようになるまでにこれまでよりも1,2日余計にかかるようになったからです。一度数学を学んでしまうと割合の問題は方程式を使うのがどう考えも一番楽です。巷で言われているお父さんが子供に方程式を叩き込む気持ちは良く分かります。しかし、私は娘の学習を間近で見ていて方程式を教えるのは小学生にとって最適な解法ではないと確信しています。算数の学力が極めて高い小学生にとっては方程式でもいいのかもしれないですが、ほとんどの小学生にはそれは当てはまらないのではないかと思っています。
私の考えでは、「普通の」小学生が一番理解を深められる解法は図もしくは表であると考えています。ひたすら計算するのでももちろん解けますが、それには欠点があります。「自分が出した答えが何なのか見失う」ということです。娘が陥りがちなポイントでもあるのですが、解法の方向性としては正しいにもかかわらず、途中で自分が出した数字が何なのかを見失ってしまうことで正解への道のりを突然見失ってしまうことが非常に多いです。娘には途中式を書くように日々伝えていますが、途中式を書いても書かなくてもこの欠点は克服することはできません。数字だけ書き続けていくと小学生は迷子になりやすいということです。
また、線分図を描く問題というのは数多く存在します。私はこの線分図を使った解法にも問題点があると思っています。サピックスでも線分図を描かせることは非常に多いのですが、ある視点が抜けていると思っています。それは「小学生は作図が下手くそ」という点です。もちろん作図が上手い小学生もいるでしょう。しかし、娘を見ている限りでは小5になっても正確な線分図を描けないでいます。簡単な問題(例えばAさんとBさんだけのやり取り算とか)であれば作図の上手さはあまり影響を及ぼしません。しかし、CさんとDさんまで登場してくると線分図がぐちゃぐちゃになってきます(笑)奇麗に描ければ解けるものの、線分図が下手であることが原因で解けなくなることがあるのです。したがって高学年以降の問題においては線分図の解法というのはベストな解法ではないのではないかと思っています。
こう考えると、数字の羅列だけになって迷子にならず、かつ精緻な作図に依存しない解法というのが小学生にとって堅牢な解法になるのではないかと思ってきます。そこで私が最適だと考えているのが「表」を使った解法です。表であれば縦線と横線を引くだけですので作図の上手さは関係ありません。また、表には「項目」を描く必要がありますので途中で迷子になるリスクも減らすことができます。もちろん表では解けない問題も中には多く存在しますが、表を描いて物事を考えるという考え方は小学生にとっては非常にメリットが大きいと考えています。表であれば大抵の小学生にも直感的に分かりやすいです。ただし、食塩水問題なんかは表よりも面積図を使った方が分かりやすいです。面積図も四角形を描くだけですので作図の上手さに依存しません。
もちろん、サピックスではあまり表の解法を提示していませんので基本的にはまずサピックスで習ってきた解き方を定着させるようにしています。一通り定着してきたころに表でも解けるということを私から提示してあげます。その上で娘にはどちらでも自分が好きな方法を選ばせるようにしています。いきなりサピックスとは異なる方法を家庭学習に導入してしまうと娘が混乱するからです。
そう考えると、低学年の時に娘に解かせていた推理パズルのような問題(条件を表で整理しながら解くやり方)は高学年になっても活きてくることが分かります。正直数年前の私は、「推理パズルって意味あるのかな?結局受験算数なんて立式でしょ。」なんて思っていましたが、今の私は大間違いだと思っています(笑)結局のところ小学生は難関校を目指していても、そうでなくても視覚的に分かりやすいことが一番なのです。そして、それは実際の入試にも十分使える考え方です。
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