「組分けテスト」は長期記憶を確かめる絶好のチャンス。だから対策は無用!
サピックスでは1月、3月、7月に「組分けテスト」と呼ばれる出題範囲のないテストが実施されます。通常授業の定着度合いを確認するためのテストは「マンスリーテスト」と呼ばれており、「組分けテストは」出題範囲を絞らないことで、これまで学習した内容が長期記憶として定着しているかどうかを確認するテストとなります。
また、クラス分けにも違いがあります。「マンスリーテスト」ではクラス昇降に上限と下限が設けられていることに対して、「組分けテスト」は上限と下限が設けられていません。つまり、マンスリーテストでクラスが大幅に上昇することもあれば、一番下のクラスに行くこともあり得ます。これがサピックス生に大きなプレッシャーを与えます。
その組分けテストが今週末実施されます。娘も流石に「組分けテストでクラスが大きく下がったらどうしよう…」と呟いています。一方で私は心の中で「別に一番下のクラスになったっていいじゃん。それが今の定着度なんだから。」と思っています。(もちろん娘には言いません。)人生はスクラップ&ビルドの繰り返しです。落ちたのであればまたそこから心機一転、自分の問題点を克服してよじ登っていけば良いだけの話です。それくらいのメンタリティを娘には守ってもらいたいと思っています。社会に出てからとても大切な考え方だからです。
さて、サピックスのカリキュラムの中で最も大切なことは毎週毎週の単元をしっかり理解していくことです。兎にも角にもこれが一番大切です。だからテキストの内容を徹底的に理解・吸収することに専念することが正しい姿勢です。その上で範囲ありの「マンスリーテスト」に臨みます。マンスリーテストに向けてはしっかり対策をしていきます。なぜかというと、出題範囲となる単元の内容をこれでもかというほど定着・記憶させるきっかけになるからです。そして「マンスリーテスト」で洗い出された部分はそれでも定着しきれなかった内容になるので、重点的にケアをしていきます。
一方で「組分けテスト」については対策をしてはいけないと考えています。ここで下手に対策を打ってしまうと長期記憶として何が定着していて、何が定着していないかを判別することができなくなってしまうからです。これによって日頃の学習方法に対する重要な示唆も見失ってしまう可能性もあるからです。この「組分けテスト」についてはできる限りそれまで上げてきたクラスを落としたくないということでスキップする家庭もいるそうです。いろいろな考え方がありますので、それ自体は否定すべきものではありません。が、せっかくの発見チャンスを逃してしまうという意味では勿体無い気はします。
「組分けテスト」の結果が良ければ、今までの学習内容がしっかり定着していることを意味しますし、結果が悪ければどの部分に定着の綻びがあったのかをしっかりと親が分析をしてあげ、日頃の学習状況も含めてしっかりと家庭内フォローをしていくだけです。喜んだり、がっかりする必要もありません。
結局のところ、大切なのは受験本番です。それまではただの練習でしかありません。最悪の結果は練習の中で出しておいた方が良いというのが私の考え方です。「家庭学習→テスト→弱点補強」という学習の王道とも言える流れを淡々と実践することで、ゆっくりかもしれませんが本番に向けて着々と仕上げていきたいと思っています。
従って、娘には今週末の「組分けテスト」も頑張ってほしいですが、今週学習する単元もそれ以上にしっかり仕上げてほしいと思っています。
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