早慶現役合格率でみる女子校

先日の「早慶現役進学実績で見る進学校」が個人的に興味深かったので、女子校に限定してもう少し深堀してみてみようと思いました。

娘は将来社会に出て働くことになります。(もしかしたら無職かもしれませんが(汗))少なくとも日本社会の中においては学歴というものは一定の意味を持ちます。そして、早慶もしくは国立大学(東大・京大・一橋・東工大あたり)を卒業すると職業機会やその後のキャリアパスにおいて有利になる確率が高くなります。(その際、どこの中学・高校を卒業しているかは重要ではありません。)私が生息している金融業界では特にその傾向が強い気がします。だからこそ娘には早慶以上の大学に進学してもらいたいと思っています。もちろん一定レベル以上であれば外国の大学に進学しても良いと思っています。
大学入学までは、いわゆる試験に合格するための頭の良さが求められますが、大学に入学してからはそんなことはありません。もちろん主席卒業を目指してしっかり勉学に励む必要がありますしその過程で受験時代の頭の良さが必要になることもあるでしょう。しかし、大学以降では偏差値の概念がありませんので、その学問分野について学んだうえで新しい視点や切り口を自分なりに見つけていく創造性も必要となります。また、働くにあたっては就職活動をする可能性が高いでしょうから、企業の採用面接を受けることになります。私は学生の採用インタビューをこれまで数多くこなしてきました。(ちなみに私は人事部ではありません。金融の実務家として、インタビューする学生が将来金融のプロとしてものになりそうかどうかという視点で判断します。)

企業から大学生はどのようなポイントを見られているのでしょうか?出身大学については残念ながら書類選考の段階でふるいにかけられる可能性が高いので、実際のインタビューとなると上記に挙げたような大学の学生がほとんどになります。その上で、私の場合は①対人能力(コミュニケーション能力)②思考の柔軟性③生き様(これまでの人生をどう生きてきたか)をチェックしたりします。とくに③によって「目標に向かって努力し続けられるかどうか」という部分を判断しています。これができないと大抵会社に入ってからうまくいきません。仮に、①②③が完璧だったとしても実際会社に入ってみると上手くいったり・いかなかったりと様々です。それだけ人間のポテンシャルを推測することは困難なのですが、それでも①②③のを20年ちょっとの人生で磨き続ける事は子供たちにとって重要です。

娘の進学先については上記のような社会の要請から逆算した形でベストな選択を親としてはしてあげたいと考えるわけです。

話が遠回りしてしまいましたが、一定水準以上の学歴を得られる可能性が高い選択肢は女子校ではどのようなところなのでしょうか?引き続き「現役早慶合格率」という観点から見てみたいと思います。

学校名サピ
卒業
者数
早稲田
合格者
慶応
合格者
現役
合格率
頌栄女子49195106124118%
洗足学園562291219996%
女子学院612141266489%
桜蔭622311197383%
豊島岡613321308464%
フェリス55177693961%
白百合54159564161%
鴎友53228746159%
雙葉58166503853%
明の星56169423747%
吉祥女子53242683141%
出所:各学校公表データおよびインターエデュHP

早慶現役合格率という観点で女子高を見てみると、必ずしも偏差値の順番になっていないことが分かります。学校によって目指しているところが違うかもしれませんが、それでも上記データは一定の意味を持ちます。例えば現役合格率が100%を超えている頌栄女子と桜蔭の偏差値には大きな差がありますが、しかしどちらの学校を卒業したにせよ早慶に入ってしまえば偏差値の呪縛から解かれた世界で人生を歩んでいくことになります。

これは一つの考え方です。志望校を決定するのは何も進学実績だけではありません。様々な可能性を考えて選択すべきです。私自身こういったデータも親の観点から見た学校選びの参考の一つにしたいと思っています。

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