私が「語彙力強化」にひたすらこだわるワケ
私はすべての学習の中で「語彙力」というものに一番こだわっています。なぜか。語彙力は知的能力・思考力に直結するからです。すべての科目には「思考」というプロセスが必ず付きまといます。この「思考」を支えるのが語彙力に他ならないからです。
子供はどこから言葉を吸収しているのでしょうか?娘の場合まずは小学校の友人と親です。友人との会話については基本的に平易な日本語を使う事が想定されますので、語彙力の成長にはさほど貢献しないとみています。そうなると会話の中で語彙力強化の根幹を担うのは親との会話です。これは他の人も指摘していますし、サピックスからも口を酸っぱくして言われています。私も娘との会話には日頃からなるべく気を付けていますが、決して口が良い方ではないので「マジで!?ヤバくない!?」といったような言葉はしょっちゅう使ってしまいます。その他の吸収源として挙げられるのはテレビやネットの動画です。我が家は結構テレビを見ていますので、そこから得る言葉というのはそれなりにあるのではないかと思います。(それ以上にCMを通して企業の知識が増えているような気がします。)それ以外に考えられるのは書籍です。ただし、本を読みながら分からない言葉を辞書で調べるようなできた子供ではありませんので、相当な読書量を伴わないと語彙力は成長しないのではないかと思います。また、語彙力の成長に時間がかかります。となると、一番のカギを握るのは単語集の存在になります。サピックスでは「言葉ナビ」というテキストが交付されるのと、国語の通常テキストを通して毎週一定量の語彙力を身に着けます。正直私はそれだけでは足りないと思っています。
その理由の一番根幹をなしているのは、「ある時点で子供が持っている語彙量の差というものは日に日に拡大する」という考え方です。「語彙」というものは「概念の理解」に他なりません。例えば今朝娘は「本能的」という言葉を身に着けました。この「本能的」という言葉は一つの概念もしくは考え方を構成します。「本能的」という概念を知っているからこそ理解することができる別の言葉B(概念B)が存在します。そしてまたその言葉B(概念B)を知っているからこそ理解することができる別の言葉C(概念C)が存在します。このルートは「本能的」という言葉を知って初めて成り立つルートです。したがって、語彙つまり概念を知れば知るほど定着する語彙力も加速して増えていくことになります。なので、「1つでもたくさんの語彙を」しかも「なるべく早いタイミング」で身に着けるに越したことがないと考えています。
そして「概念」というものは一つの「思考」を形成します。分かりやすい例を出すと算数で「直角」という言葉があります。これも一つの「概念」です。子供たちは「直角」という言葉を知っているからこそ直角三角形を理解することができるわけです。これは一つの具体例であり、算数に限らず理科や社会にも同じことが言えます。つまり知っている語彙量が多いとそれだけたくさんの思考ルートが形成されるわけであり、他の科目にもポジティブの影響を及ぼす可能性が高いとみています。
娘的には毎日毎日サピックス以外の単語も覚えていかなければいけないので、「うざいなぁ(語彙力(汗))」と思っているかもしれませんが、それでもこれだけは何とか頑張ってもらいたいと思いますし、たくさん言葉を知ることがなぜ大切なのかについてはことあるごとに上記のようなことを娘に説明しています。
私は英語を業務上頻繁に使いますが、私は日本人ですのでいくら英語で話したり聞いたり読んだりしても思考自体は日本語で行います。(英語で日本語並みの思考をすることは無理です。)結局のところ母国語での思考力がないといくら英語を話せたとしても大したことは話せません。これは私が英語を話せるようになって気づいた点です。本当は小学校の段階から英語を早期教育の一環としてやらせた方が良いのかもしれないですが、とりあえず受験が終わるまでは「英単語覚えるくらいなら日本語を一つでも多く覚えよ」の教育方針のもと、英語学習は殆ど放棄する予定です。(娘よ、ごめん!!)ただ完全にゼロにする勇気もないので、今は週に1回30分だけウェブで外国人と話す機会を与えています。もちろん、中学受験が終わったら2月5日くらいから英語頑張ってもらいます(笑)
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