「そんなに天才になりたいのか」という記事を読んで

先日「お受験ブルーズ」というブログの「そんなに天才になりたいのか」というブログを読み非常に共感を覚えました。

私は世間で「難関校」と呼ばれる中高一貫進学校に通い、「難関大学」と呼ばれる国立大学にも通いましたので様々な場面で「神童」や「天才」と呼ばれる人々に出会うことができました。彼らが入学後にどのような経路をたどり、社会に出てからどのようになっていったかの様々な人生模様も見ています。こう言っては元も子もないのですが、結局は「人生どう転ぶか全くわからない」という事です。

その当時なりに過酷だった中学受験を潜り抜け入学した中学に通い始めて数か月。入学式の時にキラキラしていた優秀そうな面影はどこへやら。。。となってしまう生徒もどんどん出てきます。私を含め、高校生の影響を前面に受けながら近隣の女子校との交流に勤しむグループもでたり、入学試験合格という瞬間でひとくくりにされた数百人の子供達の人生模様はものの数か月で散らばり始めます。高校になっても、高校受験を合格してきた精鋭たち(確か母校の高校入試の偏差値は74-75くらいだった気がします)も同様に高校一年前半で早くも散らばり始め、学校のトイレで喫煙を繰り返し何度も停学になる輩や日々合コンに明け暮れる輩(その頃私はバンド活動に明け暮れており合コンどころではありませんでした笑)がいたりと中学以上に様々な人間模様に出くわします。したがって、大学進学についても東大進学から、大学進学しない人まで大きく散らばりを見せることになります。

私はそれを否定的に見ているわけではありません。人生は多種多様であるべきであり、結局のところその人生を生きる本人が幸せに過ごしていれば何の問題もないわけです。大切なのは本人が幸せな人生を生きるための努力を怠ることなく継続できるかどうかです。よく「中学受験後」を見越して小学生の頃から準備しておくべきだという議論を見かけます。もしかしたらそのような潮流にあるのかもしれないですが、それは本質的は議論ではないと思います。いくら中学受験後の準備を万端にしたところで、それが全く役に立たずにしおれてしまうパターンもあれば逆に全く準備をしてこなかったにもかかわらず入学後に何かのきっかけて目覚めるパターンも十分にあり得ます。大切なのは「努力を継続する力」だと思っています。

私自身、上記のような学生生活を送っていましたが高校2年の冬にあることがきっかけで学業に目覚め、最終的には難関大学に現役で合格することになります。その後大学においてもある出会いがあって、数学という学問を大学院まで追求することになります。私は別に中学受験時代に算数は全く神童レベルではありませんでしたし、中学高校でもそんなレベルではありませんでした。それにもかかわらず、一つのきっかけだけで算数や数学を得意としてきた人以上に数学を追求することになるわけです。

娘は天才でも神童でもありません。親として当然成績は良くなってほしいと思いますので日々努力させているわけですが、そもそものところで勉強嫌いにはなってほしくありませんし、大前提として「知らないことやできないことを知ったりできるようにすることの努力の仕方や達成時の喜び」を身に着けていってほしいなと思います。

本日もお読みいただきましてありがとうございます。

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