物語文の「気持ち言葉」をマスターさせる

今日娘と一緒にサピックスの国語Bを復習した時に、娘が「まよう気持ち」と「とまどう気持ち」の使い分けが分からないと私に言ってきました。

「…うまく説明できない。」

サピックスの国語Bでは物語文もしくは説明文に関する記述をトレーニングしていくのですが、物語文の回のときは問題の後半にそれぞれの場面場面で登場人物がどのような気持ちになっているのかを書き込ませていく箇所があります。三年生の時はそれこそ「うれしい」「かなしい」「さびしい」「いらだつ」「安心する」といった単純な気持ちのみを取り扱っていたので、さすがにそれは娘でも使い分けることができました。しかし、新四年生に入りより複雑な心情を扱うようになってきました。例えば「ねたましい」だとか冒頭に挙げた「とまどう」といった単純ではない気持ちだったり、「嬉しい反面申し訳ない」だとか「乱暴な言葉を口走っているが、安心している」といったような複数の気持ちが絡み合うような場面も取り扱うようになってきました。

話は逸れましたが、「まよう」「とまどう」といった私が普段なんとなく理解している概念を小学生がしっかりと違いを理解して腹落ちしてもらえるような説明を今日の私は正直出来ませんでした。これは今後のために良くないです。

娘には気持ち言葉をなるべく論理的に説明をすることで、「外角の定理」や「等差数列の和の公式」を算数で使うかのごとく国語にも「この流れであればこの気持ち」と使ってもらえるように心がけています。例えば、「驚く気持ち」というのは「自分が予想していなかったこと(もしくは自分が予想したことと逆のこと)が起こった時に感じる気持ち」と理解してもらったり、「不満な気持ち」というのは「自分がなにかを望んでいる時に、現実で起きていることがそれに届いていない時に感じる気持ち」といった形で、記述を書く際にも書き方の骨組みに応用できるような理解をしてもらっています。しかし、四年生になってから気持ち言葉がちょっとづつ大人っぽくなってきたことで、改めて整理し直して体系的に気持ち言葉を理解してもらうことで今後複数の気持ちが入り混じってきた時にちゃんと応用できるようにしなければと思いました。

難しい問題というのは多くの場合、基礎的な事象の組み合わせであるケースが大半です。算数でいえば「植木算」に「約数の問題」だったり、「場合の数の問題」といった別の単元のエッセンスを組み合わせることで、難易度の高い問題に仕立てることができます。国語についても複数の気持ちを組み合わせた微妙な心情や葛藤というのが難易度の高い物語文の問題になってくるはずです。その時に、そもそも一つ一つの気持ちを辞書的な意味ではなく、物語の中で一般的にどのように定義されるのかをしっかりと今のうちから理解しておかないと、この先一気に置いてかれるなと危機感を持ちました。

サピックスの国語Bのテキストには、幸い理解しておくべき気持ち言葉の一覧表が記載されています。ですので、まずはこの気持ち言葉を改めて一つ一つ腹落ちしてもらうことにしようと思っています。どのような方法が効率的かについてはまだ思案中ではありますが、さしあたっては娘に簡単な例文を作ってもらおうかと思っています。(簡単な文章にさせるとなんとなく使えてしまいますので、3〜5行ぐらいの文章にしてもらうことで娘がその気持ちを腹落ち出来ているかこちらも理解できるかと思っています。)

物語文であろうが算数のように論理的に登場人物の心情を導き出すというのが理想的な姿かと思いますので、上記の実践の進捗についてはまた改めて報告したいと思います。

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